9月9日の朝、日本に大きなニュースがとどきました。その前の日の8日、アメリカの半導体大手クアルコムが、同じアメリカのアマゾンと手をくむと発表したのです。大きなデータセンターで使うAI用の半導体を、2社でいっしょに開発します。クアルコムには将来、最大600億ドル(約9兆2000億円)の売り上げが見こまれると説明されています。
今回作るのは、AIが答えを出すときの「推論」という仕事が得意な半導体です。AIの仕事は大きく2つに分けられます。たくさんの例を読んでおぼえる「学習」と、おぼえたことを使って質問に答える「推論」です。世界中でAIを使う人がふえたので、推論を速くこなせる半導体が足りなくなってきました。
2社は、半導体どうしを光でつないで、やりとりを速くする技術でも協力します。またクアルコムは、半導体を設計するときに、アマゾンのクラウド部門「AWS」のAIサービスをもっと使うようにするそうです。
日本にも、半導体や、その材料・製造装置を作る会社がたくさんあります。AI向けの注文がふえれば、そうした会社の仕事もふえるかもしれません。ふだん使っているスマートフォンやパソコンのAIも、裏側では目に見えない小さな半導体が働いています。身のまわりのAIが、どんな部品に支えられているのか想像してみると、ニュースがぐっと近く感じられます。